Beautiful Wild Soul

東京で普通にオフィスで働いていたところから、偶然、馬を知り、引き込まれて仕事を辞め、馬を追いかけ予期せず点々とする日々に。東京(12年)→与那国島(1年)→カナダ(半年)→北海道(3か月)→再度カナダへ向けて準備中(今ココ)

野生馬 無音の世界

与那国島にいる間、野生馬を観察しに行っていた。

これが大変だった。真夏の暑いさなかに、観察する群れを探して広い放牧地を探し回るのは2,3回目で無理と分かった。まず広すぎて見つからない。何時間もかかる。暑い。

 

そこで、別の場所である群れを見つけた。

スタリオン1頭にメス5頭の6頭の群れ。そのうち3頭が妊娠していて、妊娠していない1頭はすごく若く見えた。そしてリーダーのメス。探している理想的な群れだった。観察はとても楽しかった。

リーダーになるのに体の大きさは関係ないんだと分かった。一番体が小さくて、常に警戒し、みんなを導いていた。かっこよかった。いろんなことに一番敏感で唯一、少しだけ触ることができたのも、このメスのリーダーだけだった。

 

まず感じたのは、音がない、ということ。

野生馬の世界には音がない。今まで馬と関わる中で、言葉での合図や指示、ゼッコを使うことに慣れすぎていたため、馬はそれを自然に理解すると思っていた。ためしに、リーダーの前でゼッコしてみた。なんの反応もなかった。音は聞こえていても右から、左に抜けているように見えた。その時、あ、言葉や音のコミュニケーションは人間の言葉なんだと思った。

その時、本来の馬の世界には、音によるコミュニケーションはないんだということに初めて気づいた。体の向きや姿勢、立ち位置やエネルギーでコミュニケーションしているようにみえたし、私も同じ言葉を話そうと心がけた。夢中でそうしているときに、ふと、無音の世界でコミュニケーションしている自分とリーダーを感じた。私はリーダーを感じていたし、彼女も私を感じていた。感動的な瞬間で、その時に強烈に無音の世界を感じた。音がない。完璧な無言。でもつながっている。

 

野生馬から学んだこと、感じたことはまだまだいっぱいあった。

それはまた今度。